予算特別委員会記録(平成25年第1回定例会)・3月18日
○公明党・角田秀穂委員 説明書125ページ、災害救助費の中の災害等見舞金について。
現行の対象となる災害については、どうなっているか。
○地域福祉課長 今、角田委員がおっしゃられたのは、船橋市災害見舞金及び災害弔慰金支給規則のことだと思う。
その中での災害とは、暴風雨、豪雨、豪雪、洪水、高波、地震、津波、その他異常な自然現象、もしくは火事を指している。
○角田秀穂委員 その中で、特に火災について。一番多く支給されているのもそれだろうと思う。
今、毎日のように火災を知らせるメールが入ってきて、その中で現場を見る中で、これは何とかならないのかと思っていることが1つある。
今、アパート、団地、マンション、そのような集合住宅で2階以上から火災が発生して消火活動が行われると、当然のごとく、下の階は水浸しになって、住めない状況になる。今の市の規則だと、たしか、火事で焼けたところについては、一定の基準以上であれば見舞金が出るが、消火活動に伴って水浸しになって住めなくなってしまった、いわゆる水損については、一切、そういった規定がなかったかと思う。
これについては、ぜひとも規則を見直して、水損についても見舞金を支給するように改めるべきだと考えるが、この点について、そのようなお考えがあるかどうか、お伺いしたいと思う。
○地域福祉課長 確かに、火災の場合は、全焼あるいは半焼の罹災証明書が出た場合のみ、現在のところ、対象となっている。
水損については、実際問題、水損という形で出している市もあると聞いているので、そういった他市の状況を確認してみたいと考えている。
○角田秀穂委員 おっしゃるとおり、県内のほかの市でも、今、水損も見舞金の対象にしているところもある。
金額からいっても、これは、本当に気持ちだと思うが、そういう気持ちだけであっても、災難に見舞われて打ちひしがれている人にとっては大変ありがたいと。
現行の規則だと、火元には、そういった見舞いの気持ちを示すけれども、全くそういった責任のないところが損害を被った場合に対しては見舞いの気持ちを示さない。これは余りにも冷たいことだと思う。これは規則改正すれば、25年度からすぐできることであると思うので、ぜひ、他市の事例も検討の上、速やかに、水損についてもお見舞いを支給できるように改正を願いたいと思う。
これについては要望とさせていただく。
続いて、参考資料19ページ、社会福祉協議会活動促進費について。
今回25年度新規事業として、災害時要援護者見守り活動支援事業補助金が創設されているので、これに関して若干お伺いしたい。
これは、災害時要援護者の見守りをそれぞれの地区のボランティア、地区社協のボランティア、また、民生委員等が電話による訪問によって行っていく、とのことである。
この予算自体の考え方について。
この中で、1回当たりの電話の時間を15分と見積もっている。具体的にどのような考え方で15分としているのか、まずお伺いしたいと思う。
○地域福祉課長 1人当たり15分の考え方について。
電話による訪問を実際にやっている地区社協があり、そちらの実績を調べたところ、1回の平均が約15分であったことから、今回も1回15分とさせていただいている。
○角田秀穂委員 これは人それぞれで、要援護者の方は、おひとり暮らしの方であるとか、非常に寂しい思いをされている方であるとか、そういった方も多くて、話をいろいろ聞いてもらいたい方もかなり多いことが想定される。15分を著しく上回った場合、それはそれで、ちゃんとその分を配慮していただけるのかどうか、確認させていただきたいと思う。
○地域福祉課長 先ほど1回平均が15分と申し上げた。ということは、15分を超える方もいらっしゃれば、15分に満たない方もいらっしゃって、その平均が15分ということである。実際問題、15分を超えた方がいらっしゃったからといって、すぐ15分で足切りするようなことは考えていない。つまり、15分を超えても対応してまいりたいと考えている。
○角田秀穂委員 新規の事業であるから、見通したとおりにいくかどうかは、甚だわからないところもあるので、実態を見た上で、予算面でも柔軟に対応していただきたい。要望させていただく。
資料20ページ、地域生活支援事業費のうち、福祉リフトカー事業についてお伺いする。
まず、リフトカーは、現在何台あって、それが一体どこのものなのかを教えていただきたいと思う。
○障害福祉課長 現在の台数は2台である。1台は市の所有、もう1台は委託先の社会福祉協議会の所有となっている。
○角田秀穂委員 最近、リフトカーに対する需要がふえていると伺っているが、利用状況については、現状、どのようになっているのか。
○障害福祉課長 この2台で、年間約400回程度の運行回数がある。
稼働率として、約78%となっている。
○角田秀穂委員 2台とも出払って、申し込んでも借りられないことが結構あると聞いているけれども、その辺、利用の集中状況はどんなものなのか。
○障害福祉課長 特定の日や特定の月に、利用が偏って借りられない状況が発生していることは認識している。
○角田秀穂委員 需要に応えるためにも、リフトカーの台数をふやすことを考えていくべきではないかと思うが、この辺についてどのようにお考えか。
○障害福祉課長 今年度から報告用紙を見直し、断った件数の把握に努めている。先ほども申し上げたとおり、特定の月、特定の日、それと特定の利用者が、ある程度、集中して利用している状況である。
もう少し状況についてきちんと把握してまいりたいと考えている。
○角田秀穂委員 状況の把握を早急にやっていただいて、その上で、必要ならば、リフトカーをふやして、市民の要望に応えるよう、ぜひ考えていただきたい。要望とさせていただく。
資料23ページ、特別養護老人ホーム補助の単価引き上げについて。事業者の財政負担の軽減を図るとともに、質の高いサービスの提供につなげていくとうたわれている。
30万円でどの程度の質が上がるのか、その辺の具体的な考え方について、まずお伺いしたいと思う。
○高齢者福祉課長 特別養護老人ホームの補助単価引き上げについて。
本市の入所申込者の状況は、平成24年10月1日で729人。本市としては、先ほど委員からもご指摘があったように、より適切なサービスを提供するため、現在、県のほうの単価が400万円なので、少なくとも、その水準まで引き上げるため、今回、提案したものである。
○角田秀穂委員 県に合わせたことでの30万であることはわかった。
認知症グループホームの今後の整備計画についてお伺いしたい。
今回、特にグループホームがない地区を中心に募って、そのうちの幾つかが整備されるが、今後の整備計画に関して、どのように考えているか。
○高齢者福祉課長 まず、今年度の状況だが、既にグループホームの未整備地区に対して公募を行い、4施設、72床を選定している。
残り108床については、行政地区コミュニティー別の未整備地区──前原と三咲になるが、まずこの2地区と、グループホームの利用対象者となる要支援2以上の方が比較的多いところで整備率が低いところを中心に。
あるいは、日常生活圏域で、少ない圏域に整備が進むように県の交付金等の活用を視野に入れながら配慮していきたいと考えている。
○角田秀穂委員 資料24ページ、日常生活援護費のうち、補聴器の助成事業について。
過去、本会議でも質問がされているが、利用者がふえている状況の中で、もう少し助成額の引き上げ等を考えていただけないかと思う。
助成上限2万円は、いつからなのか確認させていただきたい。
○高齢者福祉課長 本事業は、平成19年度までは支給事業で、1機種のみしか選択できなかったが、平成20年度に自由に選べるように助成制度へ変更し、上限額を2万円としたところである。
○角田秀穂委員 現状、この範囲で買えるものがあるのかどうかわからないが、一般的なものであると7万円──高いものを言ったら切りがない話である。ぜひ実態に合わせて、引き上げを考えていただきたいと思うが、改めてご見解をお伺いしたい。
○高齢者福祉課長 本事業の対象者と限度額の考え方であるが、まず、障害者手帳の交付には至らないけれども、日常会話に支障のある方を対象としている。
補聴器には、高価なものから安価なものまでいろいろな種類があるが、市としては、比較的軽度なうちに軽度難聴用の補聴器をご利用いただくことを想定して、最低価格の補助として2万円を限度と定めているものである。
ここ数年、助成件数も伸びており、これからも高齢者の増加に伴ってふえていくので、現行の制度フレームで、当初の目的に従って、しっかりとより多くの人に利用していただきたいと考えている。
○角田秀穂委員 要望になるが、ぜひ、引き上げを検討いただきたいので、よろしくお願いする。
同じく25ページ、介護支援事業費について。
予算額が前年度当初よりもかなり下回っている。
参考資料には、7つほど事業があるけれども、具体的に、何が減ってこうなっているのかをお伺いしたいと思う。
○介護保険課長 介護支援事業費全体で、25年度の予算要求は34%減の予算要求とさせていただいた。
この主な理由について。
予算参考資料25ページの7番目、介護保険訪問看護職員雇用促進事業。24年度から始めた事業であるが、24年度の事業実績ベースに合わせて予算要求したところ、58.3%減、1350万円ほどの減額となった。
○角田秀穂委員 訪問介護職員雇用促進事業は、今不足している看護師を確保するために、給料を上乗せするための事業で、看護師確保対策として非常に画期的な事業だと思っていたけれども、実際には、見込んだよりもはるかに低い執行となってしまうようである。
実際に利用が少なかったことについては、どのように分析されているか。
○介護保険課長 実際に申請が少なかったので、訪問看護事業所に実際に聞き取りをした。そうしたところ、法人として、複数の市町村に訪問看護事業所を開設していることから、船橋市の訪問看護職員雇用促進事業を使ってしまうと、法人内での均衡が保てないというような回答があったため、広く営業されている事業所からは受け入れをされなかった。
○角田秀穂委員 広い範囲で運営されている事業所では利用がなかったので、下がってしまったとのことだが、当初は、どれくらいの事業所で、どれくらいの人数を見込んでいたのか。また、実際、どれくらいの事業所が手を挙げてくれたのか。
○介護保険課長 24年度予算要求に対しては、29事業所、常勤換算で訪問看護職員122名分の予算を要求した。
そして、今現在だが、7事業所、常勤換算で27.3名分の申請にとどまっている。
○角田秀穂委員 これは24年度からスタートした事業だが、実際にやってみたら、単独でやってくれるところが少なくて、この事業の効果自体がなかった、あるいは薄かったのではないかと思う。その辺の評価については、どのようにお考えになっているか。
○介護保険課長 実際には積算の4分の1にとどまっている状況だが、実際に補助を受けた訪問看護事業所からは、看護師の確保が困難な中で、船橋市の取り組みは大変ありがたいというような声も寄せられている。船橋市の看護、特に在宅看護においては一定の効果を発揮していると考えている。
○角田秀穂委員 25年度については、この事業の事業所に対する周知ももっと進めていかなければいけない課題だろうと思うが、この辺についての取り組みについて、お考えがあればお伺いしたいと思う。
○介護保険課長 24年度事業を始めてから、私と担当班長で、実際に補助制度を使っていただいていない事業所に伺い、事業の説明も直接お話しさせていただいた。
また、24年度から訪問看護事業所等の指定業務も船橋市に来ているので、新規申請の事業所については、この制度を漏れなく周知していきたいと思っている。
○角田秀穂委員 予算が有効に活用されて、看護師確保の効果が少しでも上がるよう、その周知も含めた取り組みを25年度はしっかりお願いしたいと思う。
参考資料35ページ、私立保育所費として、休日保育事業に対する補助金の増額が盛られている。
この補助金の増額の考え方について、お伺いしたい。
○保育課長 現在、休日保育は、私立保育園のうち、アンデルセン第二保育園、西船みどり保育園の2園で実施している。
この事業に対する市の補助金は、従来、1園当たり固定で160万円であったものを25年度の予算では200万円で考えている。
これについては、休日保育を実施している園に支出する補助金額が総体的に低く、当該事業を安定的に運営していけるようにするため、また、同事業に対する近隣の補助金額に比べても低い現状があったため、予算措置したものである。
○角田秀穂委員 休日保育を実施しているのは、たしか、今市内で2園だったと思うが、働き方の多様化とも相まって、休日保育に対する需要がふえているように思う。
今後、休日保育を実施する園をふやしていくお考えはあるのか、ないのか、お伺いしたいと思う。
○保育課長 今後の休日保育の園数の考え方について。
23年度までについては、利用者は増加していたが、24年度においては、見込みであるが、若干減少傾向がある。
今後、子ども・子育て新制度への移行に先立って、休日保育等でもニーズ調査をあわせて行っていくことになると思うので、この需要の状況、地域的なバランス、各社会福祉法人の意向も踏まえて、適正な施設数を見きわめてまいりたいと考えている。
○角田秀穂委員 介護保険特会に関して、参考資料97ページ、特別給付について。
これは、市独自のサービスとして、認知症高齢者等の在宅生活を支援するためのサービス提供を行うもので、認知症の高齢者の方を介護している家族の負担軽減ということでは、非常に需要が多いのではないかと思うが、予算上は、前年度より少し上回る金額である。
これは、予算上は、3カ年計画の中で計画された金額をそのまま当てはめているだけだと思うが、24年度計上された1530万円の実際の執行見込みはどれくらいなのか。
○介護保険課長 認知症訪問支援サービスの24年度の実績見込み値は、利用者数が195人、給付費合計額が140万円程度になる予定である。
○角田秀穂委員 計画値に対して1割程度の執行にとどまる見込みだが、見込みより大きく下回ってしまっている原因については、どのように分析されているか。
○介護保険課長 サービスの利用の対象条件を拡大したので、利用が促進されるものと考えていたが、見込みを下回ったことについて、幾つかのケアマネ事業所に確認してみた。
そうしたところ、認知症の方で徘徊が多くなると、地域に捜索などの迷惑をかけてしまうので、ご家族は、施設入所を希望することが多くなる。また、ご家族が利用したいと思っていても、ご本人の拒否があり、利用できないなどの実態があるといった話を伺った。
ただ、その話の中では、今まで利用されていた方のうち、実際にグループホームに入所された方が何人かいらっしゃった。
ケアマネジャーさんからは、このサービス自体は非常にいいサービスだとのご意見も伺っているところから、今後も、利用者、ご家族、ケアマネジャー等の周知に努めてまいりたいと考えている。
○角田秀穂委員 施設に入る人も多いとのことだが、今、船橋の施設状況から考えても、在宅で介護されている方の中で、こうしたサービスに対するニーズというのは多いのではないかと思う。
特に大事なのは、ケアマネがこのようなサービスを知っているかどうかである。全国的な介護保険サービスはわかっていても、市独自のサービスに対する認識、知識については、本当に全てのケアマネさんが、同じレベルで持っているかというと、現状は甚だ疑問なところがある。
これは、せっかくいい事業だと思うので、少しでも利用が伸びるように、特にケアマネを中心とした周知をもっとやっていく必要があるのではないかと思う。この辺について、25年度はどのように取り組まれるのか。
○介護保険課長 サービスをマネジメントするのは、ケアマネジャーの仕事である。指定権が船橋市におりてきており、ケアマネジャーの居宅介護支援事業所と直接お話しする機会も多くあろうかと思うので、実地指導等で周知を図ってまいりたいと考えている。
また、利用される認知症の方の家族にも、家族交流会などでチラシ等を配布して、あわせて、両面で周知を図ってまいりたいと考えている。
○角田秀穂委員 ぜひとも、本当に必要な人に、このようなサービスが行きわたるよう、周知も含めて努力をお願いしたいと思う。