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平成18年第2回船橋市議会定例会会議録(第6号・4

角田秀穂議員 国民健康保険について。ここでは、被保険者が出産をしたときに支給をされる出産育児一時金について、子育て支援を少しでも前進できないかとの視点から質問をさせていただきます。

 ご存じのとおり、医療保険に加入している本人や家族が出産した場合、出産育児一時金が 支給をされます。金額は国によって30万円と定められておりますが、保険者によってはこの法定額に上積みして給付しているところもあり、加入する保険に よって受け取る金額に差が生じているという現状があります。

 本市において、国民健康保険に加入している本人や、その配偶者が出産した場合、1人に つき法定給付額の30万円が支給をされております。ところで、出産育児一時金の金額の根拠について、厚生労働省は出産育児一時金に関して、現在の支給額で ある30万円の根拠として、旧国立57病院における分娩料の平均が31.7万円であることを挙げていますが、実際に民間機関を利用した場合も含めた出産費 用の平均は、この30万円を大きく上回っております。

 財団法人こども未来財団の子育てコストに関する調査研究によれば、分娩・入院費の平均 364618円に達しており、定期健診の9215円や妊婦用品の購入を初めとした妊娠期間中の出産準備費48849円を含めた妊娠・出産費用の総 額は503683円にも上るとの調査結果も出ております。

 今回の医療制度改革の中において、出産育児一時金を本年10月から35万円に引き上げるということが予定をされておりますが、それでも現実には出産に伴う経済的な負担感の解消にまでは至らないと言えます。

 出産育児一時金については、かつては出産後の申請・支給となるため、一たんは病院への 支払いを全額自分で工面しなければなりませんでした。出産した後で申請してから一時金を受け取るまでに時間がかかることから、出産前に受け取ることができ ないかということが、過去においてこの市議会でも議論されてきましたが、これについては公明党の推進により、平成13年度から国において貸付制度が実現を し、出産予定日まで1カ月を切った方及び妊娠4カ月以上で医療機関等への支払いの必要が生じた場合に貸し付けが受けられるようになり、出産費用を用意する ことが難しいという方の負担軽減が一歩前進をいたしました。

 この貸付制度の利用状況について、昨年度の本市の出産育児一時金の給付実績を見てみますと、給付の件数は全体で738件、このうち貸付制度の利用は113件に上るということで、非常にニーズの高い事業だということが言えるかと思います。

 ただ、この際貸し付けは全額ではなく、本市の場合9割までという限度が設けられまし た。多くの国民健康保険の保険者の場合、8割というのが多く、この9割というのはまだ限度額が高い方でありますが、船橋市の場合、給付額は30万円ですか ら、9割の27万円までは事前に貸し付けますよということで制度がスタートし、今日までこのルールのもとで運用をされております。

 なぜ全額ではなく9割なのかということについて、貸付制度がスタートする際の平成13 年第1回定例会での我が会派の高木議員の質問に対して、国からの通知の中で、貸付対象者の範囲が出産予定日まで1カ月以内の者と、当初考えていたよりも限 定されたものになっており、貸し付け後の償還不能者の発生の危惧が著しく減少したことから、貸し付けの実施となったと経緯を説明した上で、出産育児一時金 の貸付限度額を、国の指針である8割を上回った9割とした理由として、同じ国民健康保険の中にある高額療養費貸付事業における貸付限度額が高額療養費の9 割と定められていることから、同事業との均衡等から9割と決めたとの説明でありました。

 償還不能の危惧ということを理由の1つとして挙げられていますが、出産育児一時金は妊 4カ月以上であれば、たとえ死産・流産でも給付されるものであり、そもそも償還不能のリスクというものは考えられません。また、均衡を図ったとする高額 療養費の方は、今後入院については自己負担限度額のみの支払いで済むように制度改正が図られようとしているところですし、そもそも性格が違うと思います。

 また、現行制度での事務の作業を見ても、出産前に貸付制度を利用する方の場合には、申 請に基づいて9割の27万円を申請者の口座に振り込み、さらに出産の事実が確認できた段階で残りの3万円を振り込むという手間をかけておりますが、給付の 確実な出産育児一時金について、なぜこのような手間をかけなければならないのか疑問にも思います。

 出産に伴う経済的な負担感がいまだ大きいという現状にかんがみ、少しでも子供を生み、 育てやすい環境を本市において推進する観点からも、希望する方への貸付額の限度を撤廃し、全額貸し付けを可能にするよう見直しを求めるものですが、このこ とについて見解を伺っておきたいと思います。

健康部長(加賀見実) 国民健康保険に関するご質問にお答えいたします。

 出産費貸付制度の見直しでございますけれども、国の少子化社会対策推進専門委員会がさ きにまとめた報告書「これからの少子化対策について」によりますと、その中で出産育児一時金については現在は償還払いであるので、その給付手続を変更する ことにより、手元に現金を用意しなくても産科施設に入院・出産ができるようにする工夫が望まれると提言した旨の報道がございました。

 市といたしましては、これらの施策の行方も見据えながら、これらが実行に移す移されるまでの間、出産費貸付制度の見直しについて可能な対策を検討していきたいと考えております。

 以上でございます。

角田秀穂議員 国民健康保険について。出産育児一時金の貸付条件の見直し、できるだけ使いやすい制度という趣旨で質 問をさせていただいたわけですが、国の動向も見守りながらということですが、本市としてもできるだけそうした使いやすい環境整備に取り組み、早く実施をし ていただきたいというふうに思います。

 この出産育児一時金について、健康保険法において30万円という給付額が定められてお りますが、被用者保険などでは独自に付加給付を行っているところも多く、現実には加入する保険によって給付額にはかなりの開きがあります。10月から法定 額が35万円に引き上げられるわけですが、子育て支援のために行政に何ができるかということを考えた際、本市の世帯の約4割が加入する国民健康保険につい ても、出産育児一時金の付加給付を考えるべきではないかと考えます。

 事例としてはそれほど多くないものの、自治体によっては5万円上乗せの35万円、東京 23区ではそうしておりますし、また第1子に対しては30万円だけど、第2子には33万円、第3子以降は36万円、これは羽咋市の例ですけども、また第 135万円、第245万円、第3子以降になりますと60万円、これは小松市の例ですけれども、また第3子以降40万円、これは大阪市の例ですけども ——など、国民健康保険でも上乗せして給付しているケースもございます。こうした事例も参考にしながら、本市においても給付の上乗せということを実施して いただくこと、これは要望とさせていただきたいと思います。