平成13年第3回船橋市議会定例会会議録(第3号・5)

角田秀穂議員 情報化の推進についてお伺いいたします。

 情報化の推進について、本市においてもIT講習会が市内各所で連日行われております。関 係者のご努力により、受講者数の増加が図られたほか、講習の体制や受講希望者のニーズにこたえるためのさまざまな環境整備が図られているところであり、改 めてその努力に敬意を表したいと思います。

 我が会派のベテラン議員も、先日、このIT講習会に参加いたしましたが、大変によい講習 であったと感想を語っておられます。講習会を受講してからというもの、控室でパソコンに向かうという、いまだかつて見たことのない光景が見受けられるよう になり、インターネットの世界に積極的に飛び込んでおります。若手議員の会話にも参加できるようになるなど、世代間のコミュニケーションにも一役買ってい るIT講習会の効用を私自身、改めて実感させていただいております。

 国の補助事業としてのIT講習会は今年度限りですが、今後、私たちの身の回り、あらゆる 分野で急速な情報化が進むことが見込まれる中で、深刻な問題となってくるであろう、使える人と使えない人の格差、いわゆるデジタル・デバイドの解消のため にも、今回の講習で培ったノウハウや、事業実施に伴って整備したパソコンなどハードの資産を生かして、来年度以降もできる限り多くの方を対象としたIT講 習会を実施していただきたいと、この点をまず要望させていただきたいと思います。

 情報化の推進について、ここでは行政の情報化による市民サービスの充実という観点から、船橋市情報化推進計画に即して、幾つか質問をさせていただきます。

 まず、情報化のための基盤整備について。本市におけるパソコン普及の現状と、効率的な行 政運営の前提となる1人1台の実現はいつになる見込みなのかということについて、これは昨年の第1回定例会でも質問させていただきましたが、そのときから 考えても、わずか1年余りで情報化をめぐる環境は大きく変化しているということを痛感しております。その際のご答弁では、職員1人1台を目指したパソコン ン導入について、情報化を推進する上でパソコンの導入は欠かせないので、できるだけ早くパソコンの導入を図っていきたい。しかし、市の業務は多種あり、職 種も多く、全職員に1人1台のパソコンが必要かどうかということは検討を要するというようなご答弁の内容でした。情報化の基盤整備は、今や待ったなしで取 り組んでいくべきときに来ていると思いますが、職員へのパソコン配置の現状と今後の計画について、改めてお伺いしたいと思います。

 また、1人1台といっても、必要としないところも当然あると思いますが、答弁でも、その 辺も含めて検討していくとのことでしたが、その後の検討によって、具体的に1人1台とは一体何台のパソコンを整備することになるのかということについて も、あわせてお答えいただきたいと思います。

 情報化による利便性の高いサービスの提供、これは具体的には市のホームページにおいて、 これから進められていくことになろうと思います。ホームページは、現在はまだまだ行政からの情報提供、一方通行のサービスであり、各種の手続を出張所等ま で出向かなくともできるといった双方向のサービスにまでは至っておりません。そこで、今後こうしたサービス充実のスケジュールについて、ホームページのコ ンテンツの充実について、具体的なスケジュールをお伺いいたします。

 情報化推進計画には、幾つかのコンテンツ充実のメニューが例示されております。この中で 市民サービス充実の観点から、まず実施すべきものとして、各種の申請用紙等の掲載が挙げられるかと思いますが、これについてはいつから実施するのか。いつ から市民が利用できるようになるのかについて、お伺いいたします。

 その次に、公共施設利用申し込み。特に公民館などでは、利用者の急増によって、その申し 込む手続にも一苦労という声が聞かれます。こうしたことがインターネットで可能となれば、市民の利便性もかなり向上すると思われます。こうした施設申し込 みについては、いつから可能になるのか。

 また、図書館の蔵書検索と予約。これについて、蔵書の検索については既に利用できるよう になっておりますが、予約については、まだ対応がなされておりません。また、検索システムについても、船橋のシステムでは、例えば書籍の名前とか著作者の 名前で引こうという場合に、漢字での入力は受け付けてくれません。こうした点の改善も含めて、今後のスケジュールはどうなっているのか。さらに、市民サー クルの紹介や統計情報についても、どのようなスケジュールで市民の利用に供していく計画なのかについて、お伺いさせていただきます。

 情報化に関して、もう1点だけ。計画にうたわれている情報センター、情報キオスクの具体 像について、今の段階でどのように考えているのかについて、伺っておきたいと思います。どこに整備するのか、そこに行けば何ができるのか、市民サービスが どれだけ充実するのか、システムの構成、整備に要する費用はどれぐらいかかるのかといった点について、お伺いしたいと思います。

企画部長(菅谷和夫) それでは、私の方から情報化の推進についてのうち、所管事項について数点お答えさせていただきます。

 まず、職員へのパソコンの配置の現状と今後の計画ということでございます。これにつきま しては、本庁では平成11年度の庁内のネットワーク、いわゆる庁内LANということでございますが、その庁内LANの構築に合わせましてパソコンの導入を 進めてまいりました。それで、平成13年度現在では320台ほどが庁内LANに接続されて、それぞれ活用されているという現状でございます。あわせまして 今年度ですが、出張所、それから公民館等の外部施設61カ所にも1台ずつ配置を行うと同時に、庁内LANに接続することとなっているところでございます。

 そういった中で今後の計画ということで、ただいまご指摘がございました1人1台のパソコ ンということでございますが、まず本庁の方では、本庁の勤務者が約1,650人おります。そういった中で市民との対応窓口や、あるいはホスト系の端末機台 数を考慮いたしますと、現時点で本庁全体では約1,200台の配置が必要ではなかろうかというふうに考えているところでございます。さらに、出張所、公民 館等、いわゆる外部施設、それに消防、学校の事務用といたしまして、約300台が必要となるのではないかということで考えております。合わせまして約 1,500台が必要となる見込みでございます。手当て済みが、ただいま申し上げました320台と61台ということで、約380台でございますので、残り 1,100台強がまだ足りないという形になろうかと思います。これにつきましては、今後の財政状況も勘案しながら、早期に配置をということで考えてまいり たいというふうに考えているところでございます。

 次に、情報化推進計画にうたわれております情報センター、さらには情報キオスクの具体像 ということでございますが、市民が身近なところでさまざまな情報や行政サービスが受けられる拠点として、情報センター及び情報キオスクを設置するものでご ざいますが、最初に情報センターといたしましては、現在建築を進めていますJR船橋駅南口再開発ビル内を候補の1つとして、今、考えているところでござい ます。また、情報キオスクといたしましては、市内各地域にございます出張所、公民館、あるいは図書館。いわゆる市民の多く集まる公共施設などを考えている ところでございます。

 情報センター等におきましては、だれでもがインターネットによるホームページを閲覧した り、市役所、出張所や関係する施設まで出向くことがなく、図書館の蔵書検索、あるいは予約、さらには体育施設などの公共施設の予約ができるような公共情報 端末等を整備して、情報の受発信ができるところというふうに考えているところでございます。市民が身近な施設として利用して各種手続ができるよう、市民 サービスの向上をこれらで図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。

 これら施設の設置でございますが、現段階では平成15年度を目途というところで考えてお ります。また、設置等にかかわりますシステム構成、あるいは費用ということでご質問がございましたが、現在、これについては検討しているところでございま すので、ご理解いただきたいと思います。

生涯学習部長(石井英一)  まず、インターネットによる公民館の利用申し込み受付につきましては、利用者や団体の性格、また利用目的を受付時に確認する必要があるなど、事務処理上の 問題があります。また、サークル紹介につきましては、プライバシーや利用目的を確認する必要もありますので、今後、全庁的に進めております情報化推進計画 の中で検討してまいりたいと考えております。

 次に、図書館の蔵書検索につきましては、ことし7月、市のホームページに検索できるよう になりました。予約システムにつきましては、2年後をめどに、今、実施するべく研究しております。また、図書館の蔵書検索が漢字でできないことにつきまし ては、コンピュータの容量アップをすれば可能だということを聞いておりますので、実施に向けて検討してまいりたいと思います。

[市長公室長登壇]

市長公室長(小池忠良) それでは、私から、ご質問のホームページのコンテンツの充実に向けた具体的なスケジュールについてお答えいたします。

 ホームページにつきましては、現在進めている情報化推進計画の中でも電子市役所の実現を 視野に入れたものと位置付け、多様化する市民ニーズにこたえるため、全庁的な取り組みで対応するものとしております。この方針に沿って、本年4月、各課か ら代表者を選出したホームページ再構築プロジェクトを組織し、各課の事務事業やイベント案内の充実を初め、申請書のダウンロードや携帯電話への対応、情報 の公開など、さまざまな視点から掲載内容の具体的な検討を進めているところでございます。今後につきましては、延べ150人の職員を対象としたホームペー ジの作成研修を10月に予定しております。そして、11月には機器及びソフトウエアを導入し、各課でのホームページづくりに入ります。来年3月には完了さ せたいと考えております。

 以上がこれまでの経緯と今後の予定でございますけれども、市民の視点に立って、わかりやすく利用しやすいホームページの構築を目指し、全庁的に作業を進めておりますので、ご理解いただきたいと思います。

 なお、ご質問のホームページのコンテンツ、つまり情報の中身、内容の充実でございますけ ども、特に具体的に挙げられておりました各種申請用紙のダウンロードやサークルの紹介、統計情報などにつきましては、来年4月からの提供を目標に進めてお ります全庁的な取り組みの中で実現できるものと考えておりますので、ご理解を賜りたいと思います。